Hello, here tsujihara.
「なぜ女は男のように自信をもてないのか(日訳)」を読んだので、今の自分の考えとともに整理しておきたいと思う。
これらの本を手に取ったきっかけは、労働社会でのジェンダー格差に関する理解を深めるためと、自分自身も女性ながら長年避け続けたソーシャルアジェンダにそろそろ踏み込まねばならないと考えたからだ。
ゆるゆる思うまま書き連ねてみたいと思う。
ガラスの天井とカラマ・ハリス
2021年、アメリカ合衆国の副大統領に就任したカルラ・ハリスのスピーチが多くの女性を勇気づけたのは記憶に新しい。いわゆる「ガラスの天井」は破ることができ、自分以降も多くの少女がその天井を破ることができるのだと笑顔で伝えた姿はとても印象的で素晴らしかった。
But while I may be the first woman in this office, I won’t be the last. Because every little girl watching tonight sees that this is a country of possibilities.
「ガラスの天井」とは英語のGlass Cellingの訳で、男性中心の社会において女性がキャリアアップや高い社会的地位を目指す際に直面する障壁(バリア)を指す。
このバリアはどこから生まれるものだろうか?
ブラインドオーディションとアンコンシャスバイアス
有名な社会実験に「ブラインドオーディション」というものがある。
1970年ごろの実験で、男性比率95%の業界であったアメリカのオーケストラ団体が「審査時に性別がわからないようにして」採用審査を行ったというものだ。この実験では演者と審査員の間にスクリーンを置き審査対象の性別がわからないようにし、奏者の演奏のみで評価するという手法が用いられた。
この結果女性の合格率は50%上がり、その後団体の女性比率は40%までに改善したという実験だ。(※この実験の正当性は諸説ある)しかしながら、これまでオーケストラは「男性を採用したい」と考えていたわけではなく(男性比率が高いことは問題だったのだから)「能力で評価したら男性が多かったと“考えていた”」のだ。
これからわかることは、私たちは性別によってアンコンシャス(無意識)なバイアスを「受けている」し「持っている」ということだ。
ジェンダーバイアスと「常識」
先日目にしたtwitterは大きな衝撃だった。宝島社の広告だ。
「男でも首相になれるの?」 ドイツでは、子供たちからこんな質問が出るらしい。16年間、女性が首相を務めた結果だ。
私はこの広告を取り上げて「女性も活躍できる未来がある!常識を変えられる!」と言いたいのではなく、社会が男性中心であろうと女性リーダーが活躍しようと「ジェンダーにはバイアスが生まれる」ということだ。
そのバイアスはどこから生まれるんだろう?
ジェンダーギャップの悪循環
2021年の日本のグローバルジェンダーギャップ指数ランキングは120位だった。先進国としては驚くべき数字だ。日本低い!ほんと日本ダメ!と非難する前に4つの評価指標に注目したい。
①経済への参加とその機会 ②教育の達成度 ③健康と生存 ④政治的エンパワメント
日本は義務教育制度であるし大学進学の男女比(女性48%男性55%)を見ても大きな差はないため、②の指標は世界的にみても非常に高い評価を得ているはずだ。
③については、日本では男性よりも高い女性貧困率のため評価は低いのではないかと思われる。①④については直接的・間接的に③の原因となりうるものだ。
ざっくり考えると日本は下記のような悪循環に陥っている可能性がある。
①経済への参加とその機会 → ④政治的エンパワメント → ③健康と生存 → ①...
※注意:ちなみに断っておくと、私はこれら専門家ではないので上記の考えは間違っている可能性があります。このブログは自分自身で考えを整理するために書いてますのであしからず。
ここで起因となる①に視点を向けると、またアンコンシャスバイアスの問題に戻ってくることがわかる。ビジネスなんぞ男性が作った「マナー」と「ルール」だらけの世界だからだ。
なぜ「結論から話せ」はセクハラにならないのか?
よくビジネスシーンでは「結論から話せ」と教育される。これは間違いなく男性が敷いたルールでビジネスでは「正解」とされるコミュニケーションだが、これに疑問を抱いた経験のある女性少なくないはずだ。
なぜなら女性は「プロセス」を重視し、男性は「結果」を好むからだ。これは後天的な能力ではなく、身体機能から特化した先天的な脳の特性だ。
2021年にオリパラ組織員会の森会長が辞任したケースがあった。世界中からも「時代遅れだ」と非難を集めたが、その焦点になったのは「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」という発言が女性蔑視であると受け取られたからだ。
これは差別的な発言として非難されたので「間違っている」「そうした事実はない」のかもしれないが、女性の脳の特性を考えると「その可能性もある」のだ。私たちは当時森会長の非難に明け暮れていたが、需要なことを見落としているのではないだろうか?
なぜ「結論から話せ」などといった、男性が敷いたビジネスのルールを女性に強要するのはセクハラにならないのだろう?こういったルールの強要やそれに準じた評価は女性の健全なSelf confidence構築の妨げになるのではないだろうか?
長くなったのでいったんここまで。
次はもうちょい本の内容に触れたいと思います。
Thank you! I love you.
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